学び・知識

【アロマ】香りを楽しむだけじゃない!アロマでストレス社会をのりきろう!

こんにちは。
会社員でアロマテラピーインストラクターのマナミです。

今回は

アロマテラピーって結局なんなの?」「香りを楽しんで終わりでしょ?」

といった声にお答えしようと思います。

現代はとてもストレスフルな環境ですよね。
仕事や家庭ではやることがいっぱい!
世の中は感染症の不安や悲しいニュースなど。
いつも心はクタクタ•••。

そんな中、ストレスに香りの力が注目されています。

アロマテラピーは使い方を守れば気軽に生活の中に取り入れることができます。

まずはアロマテラピーはどんなものか知ってみませんか?

アロマテラピーは植物の力を借りた自然療法

まずはアロマテラピーは一言で言うとその名の通り
「アロマ=香り」+「テラピー=療法」の造語で、香りを使った自然療法です。

アロマテラピーに欠かせないのが、
植物から抽出された香り成分である「精油(エッセンシャルオイル)」を使います。

植物はみずから動くことができませんよね?
じぶんから進んで子孫を残そうとしたりやってくる敵から逃げることができません。

そこで植物たちは動けないかわりに、生きていくのに必要な力をみずから作り出しているんです。

子孫を残すためには虫を引き寄せて受粉を手伝ってもらわないといけません。
植物は香り成分をつくって虫を引き寄せます。

また動けないとやってくる害虫や菌・ウイルスに食べられてしまいます。
植物は敵を寄せ付けないように敵が嫌いな香りを放って、じぶんの身を守ります。

私たちの生活にもそういった植物の力をお借りしようというのがアロマテラピーなのです。

AEAJによるアロマテラピーの定義

アロマテラピーは、植物から抽出した香り成分である「精油(エッセンシャルオイル)」を使って、美と健康に役立てていく自然療法です。

アロマテラピーの目的
・心と身体のリラックスやリフレッシュを促す
・心と身体の健康を保ち、豊かな毎日を過ごす
・心と身体のバランスを整え、本来の美しさを引き出す

(公社)日本アロマ環境協会公式サイトより

アロマテラピーは古代から?
植物のパワーを感じる数々のエピソード!

アロマテラピーという言葉は現代になって出てきましたが・・・
実は植物の力というのは古代から活用されていました。

政治にも使われていた!?バラの魅力!

古代エジプトで、絶世の美女と言われていたクレオパトラ。
クレオパトラは様々な芳香植物をオイルに漬け込んで美容に使っていたようですよ!

現代でも精油を植物油に混ぜてトリートメントオイルを作ってボディケアをしたりしますが、
この時代からすでにこのような使い方をしていたんですね!
そんな昔から同じような使い方をしていたなんて、ちょっと感慨深いですよね。

そしてそれだけでも驚きですが、
クレオパトラはバラを政治にも利用していたそうなんです。

お部屋にひざまで埋まるほどのバラを敷きつめて英雄たちを誘惑し、国を動かしたとかいないとか・・・。

古代エジプトでは儀式で使用!

古代エジプトで有名なものの一つがミイラです。
このミイラを作るのにも芳香植物が使われていました。

ミイラを作るのに防腐処理が必要なのですが、その防腐処理に没薬などの芳香植物が使用されていました。

没薬には殺菌作用などがあり、ミイラを作るのにはもってこいでした。
没薬はミルラのことなのですが、「ミイラ」という言葉も、ミイラ作りに没薬(ミルラ)が使われていたことが語源となっているようですよ(^^)

古代の人は没薬にそのような作用があると知っていて使っていたのでしょうか?
そうなら古代の人の知恵は素晴らしいですね!

若返りの水??王子からプロポーズ!

ハンガリーウォーターはご存じですか?

ローズマリーが主成分のハーブチンキ(ハーブをアルコールに漬け込んで成分を抽出したもの)なのですが、
中世のハンガリー王妃が愛用していたとか。

ハンガリー王妃は70代だったのですが、
そのハンガリーウォーターを愛用していたことから若返り、若いポーランドの王子からなんとプロポーズされたとか!

本当かどうかはさておいて•••
そんなエピソードが残っているくらいですから、美容に効果がありそうですね。

盗賊のハーブビネガー!

17世紀、ヨーロッパでペストが流行していました。
感染病ですね•••。
今でいうコロナウイルスみたいなものでしょうか。

昔にも悪いことをする人はいるもので。
ペストが流行している中、感染している人の家から金品を盗んでいた盗賊がいました。
感染病がまんえんしているというのに、その盗賊たちは感染することなく盗みを働き続けていました。

その盗賊たちは、ローズマリー、ラベンダー、タイムなどの植物を漬け込んだ酢を全身に塗って感染を防いでいたのです。

このことからも菌やウイルスにも植物の力が発揮されていることがわかるエピソードですよね。

やけどにラベンダー!

「アロマテラピー」という言葉を作ったのは、ルネ=モーリス=ガットフォセという20世紀のフランスの化学者です。

彼はある実験中に事故にあい、やけどを負ってしまいます。
そこでラベンダー精油がそばにあり、とっさに使ったところなんと治りが早かったのです!
(いろいろ諸説あるそうですが・・・。)

フランスなどではメディカル的に精油を使用されていますが、ここが始まりだったのかもしれませんね!

これらのエピソードはアロマテラピーを学んだことがある人たちの間では有名な話です。
しかし、実際はどこまで本当の話なのかは分かりません・・・。
面白半分に聞きましょう♪

アロマテラピーに必須の精油!

冒頭でもお伝えしましたが、アロマテラピーをする上で欠かせないのが精油!

これからは精油について詳しく説明していきます。

精油とは?

精油とは簡単にいうと様々な有効成分が含まれている植物のエッセンスです。
エッセンシャルオイルとも言われます。

最初にもお伝えしたように、植物にはじぶんが生きていくために必要な成分をみずから作り出しています。
その成分を植物から抽出して、ぎゅっと詰まったものが精油です。

AEAJによる精油の定義

精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などから抽出した天然の素材で、有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質である。各植物によって特有の香りと機能を持ち、アロマテラピーの基本となるものである。

(公社)日本アロマ環境協会公式サイトより

1つの精油には1つの成分だけが入っているのではなく、数十種類〜数百種類もの有効成分が含まれています。
何種類もの成分が入っているので、精油それぞれが複雑で特有の香りを持っているのです。

植物が違えば成分が変わるのはもちろんですが、同じ植物でも採れる時期・場所・気温などによっても成分が変わってくるんです。
なので1つとして同じ精油はないんですよね。
植物って面白いですよね。

それぞれの成分にいろいろな作用があって、その作用を期待して私たちの健康に役立てていきます。

精油には扱いが必要なので、詳しくは下記の記事で説明しています↓↓↓

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精油はどのように植物からとられている?

精油は植物から採られるのですが、抽出方法にもいくつか種類があります。

それは採られる原料の植物の特徴によって適した抽出方法があるからなんです。
下記で主な抽出方法をご紹介します。

水蒸気蒸留法(ほとんどの精油がこの抽出方法)

簡単に言えば植物を蒸して精油を取る方法です。

  1. 釜に植物を入れて蒸す
  2. 水蒸気を冷やす
  3. 水蒸気が液体に戻り、精油と芳香蒸留水に分かれる

この水蒸気の中に植物が持っている香り成分が含まれています。
なのでこの水蒸気を冷やして液体に戻ったときに香り成分のかたまりである精油がとれます。

ココがポイント

・ほとんどの植物がこの方法でとられる
・熱に弱い成分には不向き
・芳香蒸留水(ハーブウォーター/フローラルウォーター)がとれる

圧搾法

この方法は主に柑橘系の植物から精油を抽出するのに使用されています。

  1. 機械のローラーに皮を入れる
  2. 皮を絞る
  3. 遠心力を利用して精油と水分を分ける

オレンジやレモンなどは皮の部分に香り成分が多く含まれています。
皮をよく見てみると、表面につぶつぶが見えますよね?
それが柑橘系の香り成分が含まれている部分なんです。

ココがポイント

・主に柑橘系の植物に用いられる
・自然のままの香りや色
・熱による成分の変化が少ない
・不純物が含まれやすい
・光毒性

揮発性有機溶剤抽出法

主に花などの植物から精油をとるのに使用されます。
この方法は物質を溶かす液体(溶剤)を使って香り成分をとる方法です。

  1. 釜に植物と有機溶剤を一緒に入れる
  2. 植物を取り除いて有機溶剤を揮発させる
    (香り成分とワックス成分が溶け込んだかたまりが残る=コンクリート)
  3. コンクリートをエタノールと混ぜて香り成分とワックス成分を分ける
  4. エタノールを取り除いて精油をとる

主にローズやジャスミンなどの花から精油をとるのに使われています。

ココがポイント

・花などの繊細な香り成分の抽出に向いている
・精油に有機溶剤が少し残る場合がある
・この方法でとられた精油はアブソリュートと呼ばれる
 (樹脂からとられるものはレジノイドと呼ばれる)

現代においてメジャーな精油のとり方は上記3つです。
ほとんど見られませんが、下記のような方法もあります。

油脂吸着法

この方法は古くから使われていた手法ですが、
今は油脂吸着法の代わりに揮発性有機溶剤抽出法でとられることがほとんどです。
こちらも花などの繊細な香りをとるのに使われていました。

牛脂や豚脂に花の香り成分をうつして、それからエタノール処理をして精油をとるのですが、
これは油脂になじみやすい精油の性質を利用しているのです。

超臨界流体抽出法(ほとんどない)

なにやら難しい文字が並んだ名前ですが・・・

この抽出方法は二酸化炭素など液化ガスというものを溶剤として抽出する方法です。

二酸化炭素に熱と圧力をかけると液体と気体の中間、流体になります。
これは植物によく浸透して、植物の香り成分をとても取り込みやすいです。

なので植物に含まれているほとんどの香り成分が抽出可能なため、植物そのものの香りに非常に近い精油が採れるようです。

私はまだこの方法でとられた精油にまだ出会ったことがないので、ぜひ一度お目にかかりたいものです♪

精油の作用

最初の方で、植物はじぶんたちが生きていくためにさまざまな作用を持った香り成分をつくり出しているとお伝えしました。

一つの精油だけでも非常にたくさんの香り成分が入っています。
その一つの香り成分にもたくさんの作用があるのですが、ここでは少しだけ紹介したいと思います。

  • ホルモンバランスを整えてくれる作用
  • 自律神経を整えてくれる作用
  • 菌やウイルスの増殖を抑えてくれる作用
  • 気持ちを引き上げる・落ち着かせてくれる作用
  • 胃腸の働きを整えてくれる作用
  • 痛みを和らげてくれる作用

一番大切なのはあなたが心地いいなぁと感じる香りを選ぶことです。

だけど精油にはこのような作用があると知っていれば、いろいろなシーンでどの精油を選べばいいのか一つの参考になるのではないでしょうか。

なぜストレスに効く?
アロマテラピーの仕組みを簡単に説明

アロマテラピーはよくストレスにいいと聞きますが、なぜなのでしょうか?

それは、ストレスを感じるところは「脳」香り成分が働きかけてくれるのも「脳」だからです。

環境が変化してもわたしたちが健康に暮らせているのは、脳がさまざまな調整を行なっているから。
そしてわたしたちはストレスがかかると、脳で嫌だな・気分悪いなと判断します。
なので強いストレスがかかってしまうと、脳にも強いストレスがかかってしまいます。
今まで脳の指令で健康なからだを保とうとしていた力が崩れ、不調があらわれ免疫力も下がってしまうのです。

しかし、ここであなたが好きな香りを嗅いだとしますよね。
鼻と脳は近いところにあるので、あなたが好きだと感じた香りは鼻からすぐに脳へ届きます。
嫌だと感じていた脳の部分に香り成分が届き、さっきまで不快だと感じていた部分は好きな香りによって瞬時に心地がいいなあと気分が切り替わるのです。

すると、ストレスがかかり不調が出ていたからだはまた健康なからだを保つ力が戻ってきます。

よくストレスを感じるとからだが萎縮して思うように行動できなかったり、やる気が出なかったり、肩こりや不眠になったりしませんか?

心とからだは別々に働いているように見えて、実は繋がったりしているんですよね。

私も気分が落ち込んでいたりすると、仕事をしていてもサクサク進まなかったり肩こりがいつもよりひどく感じることがあります。
そう言う時はつくづく心と体は関係しているんだなあと思います。

香りを楽しむだけじゃない!
アロマテラピーの様々な効果

アロマテラピーって香りを楽しむだけ!って思っていませんか?

実際わたしもアロマテラピーを始める前はそう思っていました。
別に香りに興味がないし、アロマテラピーの専門店の前を通っても特に気に留めてもいませんでした(笑)

でもアロマテラピーは香りを楽しむだけじゃなくて、からだや肌にも活用ができると知った時はアロマテラピーの奥深さにのめり込んでしまいました!

そんなアロマテラピーのいろんな効果について以下で紹介していきます。

心に働きかける

まずはアロマテラピーが一番得意とするのが心への作用です。

先ほども説明しましたが、鼻と脳は近いところにあるので鼻から吸い込んだ香り成分はダイレクトに脳へと届きます。
脳へと伝わった香り成分は神経に働きかけてくれて、あなたの感情を調整してくれます。

例えばなんだかやる気が出ないなあ・・・と感じた時は、やる気をアップさせたり気持ちをリフレッシュさせてくれるような香りを。
感情が高ぶっているなあと感じた時は神経を落ち着かせてくれる香りを。

このように今のじぶんの感情に合わせて精油を選ぶことも可能です。

からだに働きかける

アロマテラピーはからだにも働きかけてくれます。

香り成分は鼻から吸収するとともに肺の中にも入っていきます
またトリートメントオイルを作って体にも塗布すれば、精油の香り成分が皮膚からも吸収して血管の中に入り、血液の流れに乗って全身へと巡ります。

肩こりや不眠など病院に行くほどのことではないけどつらい・・・
不調を和らげたい・・・
こんな時もアロマテラピーは助けになってくれます。

精油によってからだの不要なものを流してくれる働き、痛みを和らげてくれる働き、胃の調子を整えてくれる働き、ホルモンバランスを整えてくれる働き、免疫系を活性化させる働きがあります。

からだに使うときは原液NGです。必ず薄めてから使用しましょう!

肌に働きかける

スキンケアでもアロマテラピーを楽しむことができます。

近年でも精油が入った化粧品が販売されているのをよく見かけるようになりましたよね。

美容にストレスは禁物です。

例えば精油が含まれた化粧水をお顔に使うと、肌のお手入れと同時に香りも楽しむことができます。
いい香りがすると気持ちがほぐれますよね。
化粧水などを使って直接お肌のお手入れをすることも大事なのですが、メンタルのケアをすることもお肌にはとても重要なんですよ。

お肌の調子って、心の状態とからだの状態のどちらが強く影響しているか分かりますか?

からだの外側から働きかけるよりも、心の状態の方がお肌の状態を左右するんです。

なのでメンタルに働きかけるのが得意なアロマテラピーは美容にもおすすめです♪

ちなみに肌に働きかけてくれる作用には、肌を引き締める作用、炎症を抑える作用、色素沈着を防ぐ作用などがありますよ。

からだに使うときは原液NGです。必ず薄めてから使用しましょう!

利用シーンの例

それでは実際にどのような場面で活用できるのでしょうか?

  • 朝起きたらディフューザーのスイッチをON!スッキリした香りで朝の眠気覚ましに!
  • 車内の座席シートにアロマスプレーを吹きかけてテンションを上げて仕事にGO!
    ※濃い色の精油は使用しない
  • デスクにアロマストーンを置いて集中力アップ!
    ※隣の席の人に不快を与えないか注意
  • 仕事からの帰宅後、アロマバスでストレス発散!
  • お風呂上がり、作っておいたトリートメントオイルでボディケア♪
  • 就寝前、眠りを誘う香りでリラックス💤

このようにアロマテラピーは朝から夜まで使える場面が様々です!

あなたも一緒にアロマテラピーを始めましょう♪

今までの内容を以下にまとめます。

まとめ

  • アロマテラピーは植物の力を私たちの生活に生かす自然療法!
  • いろいろな作用を持った香り成分はすぐに脳へ届き、一瞬で気持ちを切り替えてくれる!
  • 気分転換だけじゃない!心だけじゃなくからだにも効果を発揮してくれる!

このようにアロマテラピーは香りを楽しんで終わりではなく、心にも体にも幅広く活用できることがお分かりいただけたのではないでしょうか♪

植物の力がこんなにもパワフルなのだから、私たちの生活にも活用しないわけにはいきませんよね。

精油ひとつあれば今からでもアロマテラピーを始められます。

ぜひアロマテラピーのお店に足を運んでみてはいかがでしょうか?

  • この記事を書いた人
マナミ

マナミ

フルタイム会社員×アロマテラピーインストラクター|アロマテラピー検定2級&1級一発合格|(公社)日本アロマ環境協会認定アロマテラピーアドバイザー|(公社)日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクター|AHIS認定嗅覚反応分析士|富山在住

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