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【精油学】【試験対策】アロマテラピーに学名は必要?学名の覚え方は?

こんにちは、マナミです。

アロマテラピーを勉強していると必ず出てくる学名。

確かにアロマテラピーで使う精油の瓶には必ず学名が書いてあります。

これって何のために書いてあるのか、みなさんお分かりでしょうか?

はっきりいって日常でアロマテラピーをする上で必要なのかな?
あまり関係ないような…。

そう思ったことはないでしょうか?

精油瓶に学名が記載されているのはきちんと理由があります。

なぜ学名の記載があるのか説明したいと思います。

そして学名は覚えなければいけないのか?
覚え方はあるのか?

この記事ではそんな学名に関する疑問について答えていきたいと思います。

学名とは?

学名とは、簡単に言うと生物につけられる全世界共通の名前です。

近世の頃、「分類学の父」と呼ばれるスウェーデンの博物学者、カールフォン・リンネさんという方が植物を学名で分ける体系を考えられました。

二名法といいます。

表記の仕方にはルールがあります。

  • 属名+種小名
  • ラテン語、ギリシャ語
  • イタリック体
  • 属名の1文字目は大文字で、種小名の1文字目は小文字

この学名により国の違いから呼び名が違っても同じ植物であることがわかります。

学名はアロマテラピーに必要?

学名がどんなものかだいたいお分かりいただけましたか?

さてこの学名、アロマテラピーを行う上で必要なのでしょうか?

結論:必要です

なぜ必要なのでしょうか?

理由①ピュアである事の証明

アロマテラピーを行う上での大前提は、天然の精油(エッセンシャルオイル)を使用する事です。

天然の精油には精油ビンに必ず学名の記載があります。
ちゃんとその植物から得られた精油ですよ~という証明になるのです。

合成のものは原料が植物ではないため、学名の記載がありません。
というより記載のしようがないのです。

なので精油を購入する時に学名を見て購入すれば、間違えて合成のものを買ってしまった!という事がなくなります。

合成のものは体に使用せず、香りを楽しむ程度にしておきましょう。

理由②学名が変われば得られる作用が異なる!

通称名が同じでも学名が違う精油はいろいろあります。

例えばラベンダー。

ラベンダーはラベンダーでも、ラベンダー・アングスティフォリア(真正ラベンダー)、ラベンダー・スピカ、ラベンダー・スーパー等いろいろあります。
一般的によく知られているラベンダーは真正ラベンダーです。

真正ラベンダーは神経系に働きかけるのが得意な精油です。
だけど、同じラベンダーでもラベンダー・スーパーは筋肉系に働きかけるのが得意な精油です。

もし安眠の為にラベンダー精油を購入しよう!と思った時に本当なら“Lavandula angustifolia”という学名のものを購入しないといけません。
「ラベンダー」だけの商品名だとそれが自分の買いたい真正ラベンダーなのか分かりません。
そういう時に学名を見て“Lavandula angustifolia”と記載があれば、それが自分が求めているラベンダー精油です。

また知らずの内に間違って購入した精油が、注意が必要な精油だったとします。
(例えば皮膚刺激があるもの、妊娠中に使用してはいけないものなど)
それを知らずに使っていると後で重大な事故を引き起こしてしまうかもしれません。

精油を購入する時は正しい知識が必要です。
学名もその一つなので、ぜひ覚えておきましょう!

理由③試験に出る!

アロマテラピーの資格を取得する場合には学名を覚える必要があります。

少なくとも、AEAJ・ナードジャパンの2つの協会で取得できる資格の試験には学名が出てくるようです。

AEAJではアロマテラピーインストラクター・セラピストの資格を取得する際に学名が試験で出てきます。

アロマテラピー検定2級&1級には出てきません。

学名の覚え方は?

精油を購入する時は、しっかりと覚えていなくてもこの時代スマホでパパッと調べられますよね。

だけど試験に出るとなればきちんと覚えなければいけません!

こんな見慣れない文字。覚えられるかな…(・・;)

学名を覚えるのに不安な方は多いのではないでしょうか?
私も正直不安です…笑

だけど調べてみると、コツを覚えれば意外と覚えられそうです!

ここでは私が気付いた覚え方をご紹介します。

ご紹介するのはAEAJのインストラクター・セラピスト試験に出てくる30種です。

ミカン科

まずはミカン科です。

ミカン科の精油は属名がCitrusとなっています。
Citrusがついているものはミカン科の精油だな!と判断できますね。
読み方もシトラスに似ているので、分かりやすいのではないでしょうか。

ミカン科はスイートオレンジとネロリが学名では判断つきにくいので、そのまま覚えましょう。

グレープフルーツは精油の特徴が分かれば、覚えやすいです。

それ以外のミカン科はそのまま読めるので、覚えなくてもOKです。

スイートオレンジ

Citrus sinensis
キトゥルス シネンシス

ネロリ

Citrus aurantium
キトゥルス アウランティウム

グレープフルーツ

Citrus paradisi
キトゥルス パラディシ

種小名のparadisiはパラダイス(楽園)からきています。
グレープフルーツの香りは幸福感をもたらしてくれる香りなので、幸福→楽園(パラダイス)→グレープフルーツと連想しやすいですね。

レモン

Citrus limon
キトゥルス リモン

そのまま読める!

ベルガモット

Citrus bergamia
キトゥルス ベルガミア

そのまま読める!

 

そのまま読めるもの

学名には覚えなくてもそのまま読めるものもあります。

サンダルウッド

Santalum album/インド
サンタルム アルブム

Santalum spicatum/オーストラリア
サンタルム スピカタム

属名がサンダルウッドの読みと似ていますよね。

ここでは産地による覚え方は省いています。

ジャスミン・アブソリュート

Jasminum grandiflorum
ヤスミヌム グランディフロルム

Jasminum officinale
ヤスミヌム オフィキナレ

読み方は違いますが、表記がまさしくジャスミン!

ジュニパーベリー

Juniperus communis
ユニペルス コンムニス

こちらも表記がジュニパーそのものですよね。

スイートマージョラム

Origanum majorana
オリガヌム マヨラナ

種小名からマージョラムと読めますよね。

ブラックペッパー

Piper nigrum
ピペル ニグルム

属名Piperからブラックペッパーと判断出来ます。

ベチバー

Vetiveria zizanioides
ウェティウェリア ジザニオイデス

属名からベチバーと判断ができる!

ペパーミント

Mentha piperita
メンタ ピペリタ

表記が属名と種小名が逆ですが、そのままペパーミント!

メリッサ

Melissa officinalis
メリッサ オフィキナリス

属名がそのまま!

ユーカリ

Eucalyptus globulus
ユーカリプトゥス グロブルス

属名でユーカリとわかる!

ラベンダー

Lavandula angustifolia
ラワンドゥラ アングスティフォリア

Lavandula officinalis
ラワンドゥラ オフィキナリス

属名からラベンダーと判断可能!
ラベンダーの語源がラテン語のLavareからきているという話は有名ですよね。

ローズマリー

Rosmarinus officinalis
ロスマリヌス オフィキナリス

属名からローズマリーが連想出来ますね。

 

学名が二つあるもの

学名が2つあるものもあります。
片方を覚えていなくても、もう片方や属名だけ覚えればどの精油か判断可能です。

ジャーマン・カモミール

Matricaria recutita
マトリカリア レクティタ

Matricaria chamomilla
マトリカリア カモミラ

Mateicaria chamomillaがジャーマンカモミールと覚えていれば、
もう片方の学名にもMateicariaとついているのでジャーマンカモミールと連想できます。

ローマン・カモミール

Chamaemelum nobile
カマエメルム ノビレ

Anthemis nobilis
アンテミス ノビリス

Chamaemelum nobileがローマンカモミールと覚えていれば、
nobilenobilisからもう片方のAnthemis nobilisがロマーンカモミールと連想できませんか?笑

ゼラニウム

Pelargonium asperum
ペラルゴニウム アスペルム

Pelargonium graveolens
ペラルゴニウム グラウェオレンス

属名のPelargonium(ペラルゴニウム)からゼラニウムを連想。
属名でゼラニウムと覚えていればどちらの学名がでてもゼラニウムと分かるはず!

パチュリ

Pogostemon cablin
ポゴステモン カブリン

Pogostemon patchouli
ポゴステモン パチュリ

Pogostemon patchouliはそのままパチュリと分かります。
Pogostemonがパチュリと分かればもう片方もパチュリとわかりませんか?

フランキンセンス

Boswellia carterii
ボスウェリア カルテリ

Boswellia thurifera
ボスウェリア トゥリフェラ

Bosweliaはフランキンセンスと覚えましょう!
どちらがでてもフランキンセンスとわかるはず!

ベンゾイン

Styrax benzoin
スティラクス ベンゾイン

Styrax tonkinensis
スティラクス トンキネンシス

Styrax benzoinはそのままベンゾインと読める。
属名がStyraxで共通なのでもう片方もベンゾインとわかりますね。

ここでは産地による覚え方は省いています。

ミルラ

Commiphora myrrha
コンミフォラ ミルラ

Commiphora molmol
コンミフォラ モルモル

Commiphora myrrhaはそのままミルラ。
属名が共通なのでもう片方もミルラと連想できます。

レモングラス

Cymbopogon citratus
キンボポゴン キトゥラトゥス

Cymbopogon flexuosus
キンボポゴン フレクスオスス

レモングラスの香りって柑橘っぽい香りですよね。
そこからCymbopogon citratuscitratusからレモングラスを連想しましょう!
Cymbopogonはレモングラスと覚えればもう片方もわかりませんか。

ここでは産地による覚え方は省いています。

ローズ・アブソリュート

Rosa centifolia
ロサ ケンティフォリア

Rosa damascena
ロサ ダマスケナ

属名からローズと読めます。

ローズ・オットー

Rosa damascena
ロサ ダマスケナ

ローズオットーの原料植物がダマスクローズなのは有名ではないでしょうか。
ローズオットー→ダマスクローズ→Rosa damascena一択!!

 

学名と精油名が一致しないもの

学名には精油名(通称名)と全く連想がつかないものがあります。

これはそのまま覚えるしかなさそうです。

クラリセージ

Salvia sclarea
サルウィア スクラレア

クラリセージの特徴成分はスクラレオールです。
種小名が特徴成分と似た読みなので、そこからクラリセージを導きましょう!

イランイラン

Cananga odorata
カナンガ オドラータ

サイプレス

Cupressus sempervirens
クプレッスス センペルウィレンス

ティートリー

Melaleuca alternifolia
メラレウカ アルテルニフォリア

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

学名ってアロマテラピーでそんなに重要なイメージがなかったのですが、結構重要な役割がありましたね。

そして、試験に出る学名。
コツを知れば意外とすぐ覚えられそうではないですか?

ちなみに参考書や試験を受けられた方などは語呂合わせで覚えられている方が多い印象です。

私の場合、語呂合わせの文を結局覚えなければいけないのが面倒くさいな…。と思い、語呂合わせでの覚え方はやめました。

語呂合わせの方が覚えやすい!という方はそれでいいと思います。

要は自分が覚えられればいいので、自分に合う覚え方を見つけてみてください。

私がご紹介した覚え方も参考になれば幸いです。

  • この記事を書いた人
マナミ

マナミ

フルタイム会社員×アロマテラピーインストラクター|アロマテラピー検定2級&1級一発合格|(公社)日本アロマ環境協会認定アロマテラピーアドバイザー|(公社)日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクター|AHIS認定嗅覚反応分析士|富山在住

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